歯周病ってどんな病気?
のうが歯科医院副院長の納賀です。今日は歯周病についてお話しさせてください。
歯周病という言葉をほとんどの方は耳にしたことがあるかと思います。
2001年、人類史を俯瞰するギネスブックに「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。 地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。」 と記載されました。
自分には関係のない病気、まだ若いから大丈夫、と思っている方が多いと思いますが、30代の3人に2人以上の方が歯周病に罹患しているとの報告があります。(厚生労働省 歯科疾患実態調査より)
歯周病は、痛みなどの自覚症状が出にくく、知らない間に進行していることが多い病気です。
痛みもなく進行していて気が付いた時には手遅れになっていることも多い怖い病気です。
どんな病気?
歯は何に支えられているかご存知ですか?
歯肉と思っている方もいらっしゃいますが、歯は歯槽骨という硬い骨で支えられています。だから、硬い物を食べても歯は動かないのです。
歯周病はその名前の通りで、歯の周りの病気です。
歯の周りの歯肉や骨を炎症で溶かしていく病気なのです。
その原因は汚れです。
私たちの口腔内には何億という単位の細菌が常在しています。
ご飯を食べるとどうしても汚れがつきます。
その最初の汚れがプラーク(歯垢)です。
取り残したプラークが時間をかけて固くなったものが歯石です。
歯石なってしまうと、歯ブラシだと取ることは出来ません。
その歯石が細菌の足場となってどんどん骨を溶かしていきます。
骨が溶けていくとさらに下の方に汚れや歯石がたまり、段々と歯を支えていた骨がなくなり歯がグラグラになります。
骨の周りは歯肉で覆われているので、見た目ではよくわからず、痛みもなく
進行していて気が付いた時には手遅れになっていることも多い怖い病気です。
痛みがなくても…
最近、歯ブラシをしていると血が出るようになった
口臭が気になる
なんとなく歯が浮いているような感じがする
歯が動いている気がする、、
このような症状が一つでも当てはまる場合は、詳しく検査するために来院してみてください。
歯周病になってしまうと、自然治癒することはないため、
歯科医院で
しっかりと歯についた汚れ、歯石を取ること(プラークコントロール)で
細菌数を減らしていくことがとても重要です。